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人知れず住民の健康を守り続けている旧鉱山 続き


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荒金鉱山の鉱水を中和する施設の下流。砂防ダムの堰堤に広がるこの場所…

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慰霊碑があります。


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昭和18年(1943) 9月10日、鳥取県東部を震源とするマグニチュード7.2の地震が発生。

激しい揺れにより鳥取市街地は壊滅。家屋の損壊率は80%にも上った。


この大地震により 荒金鉱山では、鉱泥を溜めていた貯水池の堰堤が決壊。堰堤の下にあった鉱山労働者たちの飯場を飲み込み、荒金集落に流れ出た。この事故によって 朝鮮半島出身者28名・日本人37名の 計65名の尊い命が失われた。

事故後 関係者や住民によって行方不明者たちの捜索が行われたが、発見された遺体は その半数ほど。特に朝鮮半島出身者の飯場は 堰堤直下にあったため、発見された遺体は2体だけだったという。

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被強制連行者…

ここは歴史を正しく認識しなければならない部分です。

地震発生当時の日本は、国家総動員法(昭和13年)の中に定められた国民徴用令(昭和14年)によって、国民は 労働力を供出していた。

朝鮮半島での施行は遅く、その3年後。
むしろ内地より優遇されていた、もしくは朝鮮半島出身者の日本内地への移入に 慎重だったことがわかる。

当時の朝鮮半島は日本領の一部であり、そこの住民にも日本人と同等の権利が与えられていた。朝鮮半島出身者が日本国に渡航し労働にあたっていたとしても、それは上記の法令に基づくものであり 賃金も正しく支払われていた。
また 日本人に比べて身体が大きく丈夫な者が多いため、より重労働を行う代わりに 高賃金を得ることができる… そんな噂を聞いて、個人の意思で日本内地に渡航した朝鮮半島出身者も多く存在する。

強制と言うなら日本出身者も労働を強制されていたわけで、朝鮮半島出身者だけが無理矢理連れて来られて労働を強いられていたのではありません。

決して良いことではありませんが、当時としての "国民の義務" がこの形だったのです。


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鉱泥処理施設によって中和された水が流されています。
流れ口壁面が酸化して赤茶色になっているあたり、やはり鉱物成分を含んでいるのでしょうか。

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鳥取地震は 戦中戦後にかけて1,000名以上の死者を出した四大地震(鳥取地震・東南海地震・三河地震・南海地震)の一つ。

発生したのが戦時中ゆえ、情報統制により資料が残されておらず 被害の全貌が明らかになっていない。
荒金鉱山においても 地震後しばらくは行方不明者の捜索が行われたが、やがて冬になり、また戦局の悪化も伴って 不明者の捜索が打ち切られた。

現在も三十数名の遺骨が、この下に眠っています。


どこの地域出身だろうと 命の重みは同じです。
地震という天災と、戦時中という人災によって、この場所で数多くの尊い命が失われたことに 手を合わせました。




鳥取地震慰霊碑(鳥取県岩美町)



< 関連記事 >
2018,8/16 日本最古の鉱山は、実は鳥取県にある
2018,8/17 人知れず住民の健康を守り続けている旧鉱山



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日本最古の鉱山は、実は鳥取県にある 続き


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旧岩美鉱山(荒金鉱山)
鳥取県最東部に位置し、東は但馬から延びて来た国道9号が街を貫いている。

この辺りの海岸は 地形の制約があり、明治末期に鉄道が敷設されるまで発展しなかった地域だが、内陸部は国道9号の前身である 山陰道が古くから通っている。


文献に残されている中では国内最古と言われる荒金鉱山。

昔昔、大昔。
街道のルート選定時にこの鉱山が意識されたことは、十分考えられる。

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残された坑道の名前は "大切坑"

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事前に連絡してOKが出たら、内部を見学することも可能。
※ 今回は見学していません

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内部からは絶えず水が湧き出ています。

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その鉱水は 水路を通って、

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途中で山水が加えられて、

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先にある沈殿池に溜められます。

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こちらのプールは、沈殿した成分を溜めるものでしょうか。近くには乾燥した汚泥が山積みされている場所がありました。

ショベルで集めて、ダンプで運んで、決められた場所に投棄…

あまり生産性があるとは思えません。
けれど この作業が無ければ、荒金や流域の集落は 農業はもちろん、住民の健康を守ることができません。


日本の発展を支えた鉱山は、誰にも知られることなく 鉱毒問題と戦い続けています。




旧岩美鉱山(きゅういわみこうざん / 鳥取県岩美町)



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2018,8/16 日本最古の鉱山は、実は鳥取県にある



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鳥取県最東部、岩美郡岩美町に "荒金(あらかね)" という地区があります。

かつて、この場所には銅などを産出する 荒金鉱山(岩美鉱山)がありました。
文武天皇2年(698)、ここで採掘された銅が朝廷に献上された とあり、鉱山として記録が残されている中では、国内最古のものとなる。


昭和30年(1955)に閉山。今は静かな山村へと戻っている。


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荒金鉱山は明治22年(1889)に新しい銅鉱脈が発見され、飛躍的に発展した。
しかしながら鉱山からは 鉱毒が発生して荒金の河川を汚染。川は魚が棲むことができない死の川となり、農業にも大きな影響が出た。

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現在も旧坑道から出る地下水には有毒成分が含まれていて、中和された上で 河川に流されている。

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鉱山が好調の頃は次々産出される鉱物によって 相当儲かったことでしょうが、閉山後もこうして鉱毒処理のランニングコストがかかり続けていることを考えると、プラスどころか 大きなマイナスではないでしょうか…。

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山陰で鉱山と言うと 世界遺産・石見銀山 が有名。
読みが同じの岩美鉱山は 全く知られていない。

鳥取県は 他でもウラン鉱が産出される場所がある等、実は鉱物資源が豊富な県なのかもしれません。




旧岩美鉱山(きゅういわみこうざん / 鳥取県岩美町)


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